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能登牛とオレイン酸
他産地と比較すると、能登牛は、他のブランド牛と比べ筋肉内脂質(霜降りサシ)が若干少なく赤身が比較的多く、肉の持つ本来の旨みが味わえるのが特徴です。
また、能登牛は、数値で旨みを表現する場合の指標となるオレイン酸含有量がずば抜けて多く、第9回全国和牛能力共進会でも能登牛のオレイン酸含有量が全国一となっています。オレイン酸は、「牛肉の美味しさ」に最も関係していると言われており、現在石川県畜産総合センターによる研究(平成20年3月12日の県議会産業委員会の議事録等を参照)を含め多くの研究が行われ、オレイン酸含有量を増やすことが肉牛生産における方向性となっています。牛肉の美味しさの決め手となっているものとして、「香り」、「融点」、「脂肪酸組成」などがあげられますが、「香」については、オレイン酸は風味に対する影響も高いとされ、含有比率が高い牛肉の食味が良いとされています。「融点」は、脂肪酸組成との関連が高く、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の比率で決定されます。融点の低い不飽和脂肪酸の比率が高いと、30℃前後の比較的低めの温度でも溶け出し、口当たりのまろやかなものになります。「脂肪酸組成」については、不飽和脂肪酸の比率が高ければ口 当たりの良さにつながるとされています。
オレイン酸は、不飽和脂肪酸のひとつであり、植物油に多く含まれ、あらゆる脂肪酸の中で最も酸化しにくく、血中のコレステロールを減少させて血液の流れをよくする働きがあり、また悪玉コレステロールだけを減少させたり、発がん性の原因のものを作りにくくする役割があるといわれています。
こうした特性は、当社の「能登牛しぐれ煮」を含めた牛肉加工食品にとって好適であります。